サラダに煮物、炒め物と、毎日の食卓に欠かせないジャガイモ。
植えてしまえばその後は手がかからず、比較的失敗なく収穫できるので、家庭菜園ビギナーの私も毎年作っています!
みなさんも、コツをつかんでぜひジャガイモ作りに挑戦してください。失敗談も参考にしてくださいね。
目次
ジャガイモの特徴
主な成分はデンプンで、ビタミンBやCが多く含まれています。涼しい気候を好み、昼夜の温度差が大きい環境が、栽培に適しています。栽培時期は春と秋の2回ありますが、ビギナーさんには病害の少ない春植えがおすすめです。
今回は春植えの説明をします。
ジャガイモの栽培時期
【タネイモの植えつけ】3月~4月、収穫:6月~7月
【栽培の適温】15~20℃
ジャガイモの土づくり・育て方・収穫方法・コツ
ポイント
・春にタネイモを植える
・タネイモは市販のものを選ぶ
タネイモの用意
ジャガイモを作る第一のポイントは、タネイモ選びです。園芸店などでタネイモとして売られているものを手に入れましょう。こうしたジャガイモは、一定の基準にそって管理・栽培され、病気になりにくいのが特徴です。
園芸店には、おなじみの男爵やキタアカリなどの他に、レッドムーン、デストロイヤーなど、めずらしい品種もたくさんあります。味や育て方などを店員さんに聞いて、お好みのタネイモを選んでください。ちなみに私は毎年、メークイーンを育てています。煮くずれしにくいので、料理しやすい品種です。
タネイモを切って乾かす
タネイモの大きさは30~40gが目安です。卵1個が80gなので、この大きさのタネイモなら半分に切ります。タネイモの表面のへこんだ部分から芽が出るので、へこみ部分が均等になるように切りましょう。
切り口が腐らないように2~3日風通しの良い所で乾かします。だんだん切り口が黒ずんでしなびてくるので「これで大丈夫だろうか」と不安になったりしますが大丈夫。切り口が「コルク状」になるまで、しっかり乾かすのがポイントです。
切り口がコルク状になるまで乾かす
ジャガイモの土作り
ジャガイモの根が十分に広がって養分を吸収できるよう、土を30㎝ほど深くまでよく耕します。
畝(うね:野菜を育てる盛り土)は、幅60~70cmで、深さ10㎝ほどの溝を2列作っておきます。
土作りについては>>こちらも参考にしてください。
ジャガイモは酸性の土壌でも比較的よく育つので、アルカリ性の石灰資材をあまり多くまかないように気をつけます。
石灰資材については>>こちらを参考にしてくださいね。
畝幅60~70センチ、深さ10㎝の穴をほる
タネイモを切ってすぐ植えるときは、切り口が腐らないように草木灰(そうもくばい)をまぶします。草木灰は草や木を燃やしてできる灰で、ホームセンターや園芸店などで手に入ります。タネイモは30センチの間隔でおいていきます。
草木灰を切り口にまぶす
タネイモの間隔は30㎝
これで土をかぶせて完了!と思ったら、すみません!植え方を間違えてました!!
【正】
【誤】
正解は上の写真です。違いが分かるでしょうか?
切り口は、上ではなく下に向けます。この方が芽が出やすいと言われています。そして、タネイモの間にひとつかみの牛ふんをまいてください。今回、私は2日後に気がついて植え直しました!うまく育つかドキドキです。
ただ農家さんの中には、切り口を上にして植えても良い、と言う人もいます。芽は出にくいのですが、その分出た芽は丈夫でグングン育つ、ということです。興味のある方は、「切り口上」バージョンでトライしてみてはいかがでしょう。
タネを植え付けたら水はあげなくて大丈夫です。雨が降ったりして土が湿っていると、タネイモが腐ることがあるので、天気がよく土が乾いた状態の時に植えるようにします。
植えた後は霜よけのために、マルチシートなどで土を覆っておくと安心です。
霜よけにマルチシートをかぶせる
ジャガイモの芽かき
タネ植えから3~4週間くらいすると芽が出て来ます。芽がビニールシートに当たるようになったら、シートに穴をあけて芽を出します。
芽が10㎝くらいに伸びたら、元気なものを1~2本残してあとの芽は抜きます(芽かき)。この時、タネイモが土から顔を出さないように、地面を抑えて芽を引き抜きます。芽かきはしなくても良いのですが、その場合は小ぶりなイモがたくさんできます。
芽かきが終わったら、牛ふんやボカシ肥をまいて、土を株もとに寄せておきます。イモが地表に出て日光にあたると皮が緑色になります。
緑色の部分はソラニンという有毒物質を含んでいて、食べると吐き気や頭痛を起すことがあるので要注意!緑化を避けるため、土をしっかり株元にかぶせておくことが必要です。
ジャガイモの収穫方法
6~7月頃、気温が高くなり葉っぱが黄色く枯れたようになったら収穫のサイン。まず1株掘ってみて、十分大きく育っているようなら収穫します。根元から少し離れたところにスコップを入れ、イモを傷つけないように掘り起こします。
雨が降ってイモが湿っていると腐りやすくなるので、天気の良い日にまとめて掘り、泥を落としてそのまま2時間~半日ほど天日干しします。家に持ち帰った後も一週間ほど乾かして、段ボールなどに入れて風通しのよい日陰で保存します。
葉っぱが黄色くなったら収穫時期
2年目の畑は要注意!私の失敗談
土がやせる
家庭菜園2年目のわが家では、ジャガイモの出来があまり良くありませんでした。
まわりのお百姓さんに聞くと、みなさん「2年目か。やっぱり」とおっしゃいます。
2年目の畑は、土の栄養分が減って、土がやせてしまうことが多いのです。 1年目は豊作の場合が多く、ビギナーさんはついつい土への養分をあげることを忘れがち。野菜を収穫したあとに、土に腐葉土や牛ふんなどの栄養分をすきこむと、土が元気になります。
連作障害の可能性も
野菜の出来がよくないのは、「連作障害」の可能性もあります。同じ「科」の野菜を毎年同じ所に植えると、土の栄養や微生物の種類がかたよって、野菜が病気にかかりやすくなります。たとえば、ジャガイモの後にはジャガイモはもちろんですが、同じ科のトマトやナスを植えることも避ける必要があります。
私は1年目はうっかりしていて、畑に何を植えたかきちんと記録していませんでした。ジャガイモの後にまたジャガイモを植えてしまった可能性が大です(それすらも定かでない)。
畑の写真を撮ったりノートにメモしたりして、しっかり記録をして、同じ科の野菜を続けて植えないように気をつけましょう。
連作障害については>>こちらも参考にしてくださいね。
家庭菜園でジャガイモ作りにトライしましょう
ジャガイモは一度にたくさん収穫できるので、「こんなに食べきれない。どうしよう」と思うこともあるかもしれません。でもご心配なく!収穫してから3ヶ月くらい保存できます。お味噌汁やサラダ、煮物、付け合わせと毎日食べてもあきないので、意外に早くなくなってしまいます。
みなさんもぜひ、ジャガイモ作りにトライして、豊作の楽しさを味わってください。
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