家庭菜園のコツ・キュウリの特徴・育て方・失敗から学ぶポイント

夏野菜と言えばキュウリ。
1つの苗から、何十本も収穫でき、家庭菜園でも人気の野菜です。もぎ立てのキュウリの味は、味がぎゅっとつまって、店頭のそれとは全く別もの!ぜひ味わってほしいです。

一度にたくさん採れるので、どうやって食べたらいいの?という方もいらっしゃるかもしれません。そんな時の、保存方法などもご紹介します!

家庭菜園のコツ・キュウリの特徴・育て方・失敗から学ぶポイント

キュウリの特徴

インド北部が原産。私たちが食べている青いキュウリは未熟な実で、昔は完熟した黄色い実も食べられていました。そこから、「黄瓜」という名前がついたそうです。

キュウリは水分が95%。育てる時に水分と栄養を適切に与えることが大切です。また、同じ土地に続けて植えると病気になりやすいので(連作障害)、一度作った土地では、2~3年は作らないように注意します。

連作障害については>>こちらも参考にしてくださいね。
【保存版】家庭菜園のコツ・連作障害とは?原因・対策・徹底解説

キュウリの栽培時期

【苗の植えつけ】4~5月
【収穫】6~7月

キュウリの土づくり・育て方・収穫方法・コツ

ポイント
・水分と肥料を十分与える
・一度作った土地では、2~3年は作らない

キュウリの土作り

 

苗植えの2週間ほど前に、苦土石灰かカキ殻石灰を畑にまいて土を中和しておきます。石灰の量は、袋に記載されている量を参考にしてください。通常1㎡あたり150g前後をまきます。

キュウリは水はけの良い、栄養たっぷりの土を好みます。苗植えの1週間前には堆肥(たいひ)をすきこみます。堆肥は効き目がおだやかな、牛ふんがおすすめです。

キュウリは、とくに梅雨の時期に病気にかかりやすいと言われます。ビギナーさんは病気に強い「接木苗(つぎきなえ)」を使うのもおすすめです。接木苗は、キュウリの枝をカボチャなどの苗に接いだもので、苗のポットなどに表示があります。

キュウリの苗。「接木苗」は病気にかかりにくい

畝幅は90㎝にして、40~50㎝の間隔で苗を植えます。苗は本葉が3~4枚、茎ががっしりして葉の色が濃い元気そうなものを選びます。苗の土の表面が、畑の土の表面と同じくらいの高さに植え、軽く土をおさえて、苗のまわりに腐葉土などの肥料をまいておきましょう。水をあげることも忘れずに。

40~50㎝の間隔で、苗を植える

キュウリの支柱立て

つるがどんどんのびてくるので、苗を植えたら支柱も立てておきましょう。高さは120~180㎝くらい、太めの支柱がおすすめです。深く埋めて、茎をひもで結びつけます。つるが伸びてきたら、そのつど茎を支柱に結わえます。

私は支柱を苗の横に1本ずつ立て(直立式)、つるがうまく上に伸びるように、ネットを張っています。ただ、しっかり支柱を立てたつもりでも、強風だと、ネットが風を受けて支柱ごと倒れることがあります!めげずに、そのつど支柱を立て直します。

2本ずつ支柱をたてる「合掌式」という方法もあり、これは風に強いそうです。ちょっと上級者向けの方法で、私は「倒れても、起せばよし」と、手軽な1本立てで育てています。

直立式:支柱を一列に立て、ネットをはる

合掌式:支柱2本で支え、風に強く倒れにくい

ウリバエなどの虫が葉を食べるので、植えてからしばらくは、苗をペットボトルやネットで覆っておくと安心です。また土の上に、マルチシートやワラなどをかぶせておくと、土の温度が上がって生育が良くなります。

 


苗が大きくなるまで、カバーして虫をよける

収穫したタマネギの葉をマルチに使った例

キュウリの手入れ・私の失敗談

2週間に1回を目安に肥料をあげます。実がなる頃は肥料を大量に使うので、育ち具合を見ながら肥料をあげましょう。

去年、わが家の畑では、曲がったキュウリばかりが採れ、収穫量も少なかったです。「キュウリが曲がるのは肥料不足」と言われます。ただ、肥料のあげすぎは不健康な気がして、積極的にまきませんでした。曲がる原因は、連作障害や病気の可能性もあり、はっきりと分からないのがホントのところ。

私が学んだ教訓は、「畑のどの場所に何を植えたのかは、毎年しっかり記録しておく!」ということ。去年はきちんと記録しておかなかったので、キュウリの後にまたキュウリを植えた可能性が大です。これだと、連作障害で育ちが悪くなってしまします。記録することで、少なくとも連作障害の失敗は避けられます。

おまけに、菜園2、3年目になると、土がやせてきます。去年はキュウリだけでなく、サツマイモなども育ちが悪かったです。土をよみがえらせる対策として、去年の冬は野菜を植えず、肥料をたっぷり混ぜて土を休ませました。

満を持しての今年のキュウリ。今のところ元気に良く育っています! やっぱり土は大事だな、と実感しています。ただ、肥料をあげ過ぎると、野菜が栄養過多になり、病気になったり、味が落ちたりします。その加減が難しく、毎年1年生のつもりで野菜を作っています。

曲がっても、おいしかったです

キュウリの摘芯・整枝

キュウリは、下から5~6枚の葉っぱまでは、わき芽(子づる)を摘みます(摘芯:てきしん)。その先のわき芽がのびて、花が1、2個咲いたら、花の先の葉っぱを1~2枚残してつるを切ります。また、つるが支柱の高さまでのびたら、その先も切り落とします。こうすることで、残ったつるに、たくさんの実がなります。1本の苗で40〜50本採れることもあるとか!

また、キュウリは葉っぱがこんもりと茂ります。風通しや日当りを良くするため、下の方から、病気の葉や、枯れている葉を随時切り落としていきます(整枝:せいし)。

と、偉そうに書いていますが、私は今年まで摘芯を知らず、何も手入れせずに育てていました。結構収穫できていたので、摘芯しなくてもいいんじゃない?などと思ってしまうワケです。

そうは言っても、今はみなさまに説明する立場。「摘芯知らない、やったことない」は、無責任。今年は摘芯をして、どれくらい収穫量が上がるのか、観察していこうと思います。

ところが、摘芯って難しいですね。いざ、子づるを切ろうと思っても、「どれがわき芽?」「花がついているのに、このつる切っていいの?」などなど、分からないことだらけ。四苦八苦して手を入れた今年のキュウリ。みなさまに、その結果を報告できればと思っています。

こんもりしてきたら、枝を切って風通しを良くします

キュウリには、雌花と雄花があります。花の根元に実の赤ちゃんがついているのが雌花。育てるまで、知りませんでした! いろいろ新しい発見があるのも、家庭菜園の面白さです。

雌花には実がついています

 


こちらは雄花

キュウリの収穫

適当な大きさに育ったら、随時収穫していきます。キュウリは1日で巨大化するので、「ちょっと小さめかな」くらいの時に採るのがおすすめ。味が濃くてすごくおいしいです。また、夜のうちに葉の栄養が実に届いているので、朝取りがおいしいと言われています。

でも、朝に行けない、ちょうどいいタイミングで採れない、という時もありますよね。お化けキュウリになった、豊作で食べきれない、なんてことも。そんなときの、キュウリの保存・料理法をお伝えします。おすすめは、以下の3つ。

・塩もみ
・ぬか漬け
・干す

大量にとれたキュウリは、とりあえずお好みの大きさに切って(千切り、輪切り、乱切りなど)、適宜塩をもみこんで浅漬けにしておきます。2~3日は持ちますし、サラダや炒め物、和え物などに大活躍! また、お家にぬか床がある方は、ぜひぬか漬けを。1日で味が染みるので、どんどん漬けて、どんどんいただきましょう!

巨大キュウリは、適当な大きさに切って、天日干しします。2、3日干して、炒め物、お味噌汁、煮物などに使ってみてください。太陽の力で旨味がギュッとつまって、味わい深いおいしさです! からからに干しておけば、日持ちするので便利です。

日本の味、ぬか漬け

干し野菜の料理はこちらも参考にしてくださいね。

家庭菜園のコツ・夏野菜の王様・キュウリを育ててみましょう

「キュウリは最も栄養のない野菜」としてギネスブックに登録されているーーそんな情報が数年前に流れました。真相は、キュウリは「最もカロリーの低い野菜」ということです。

食養では、キュウリは利尿作用があり、体を冷やすので、暑い夏にぴったりの野菜。ぜひ、みなさんもキュウリを育てて、もぎ立てのおいしさを味わってください!

初心者にオススメの野菜の作り方はこちらも参考にしてくださいね。

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ビギナーさんが手軽に家庭菜園をはじめられる農園もあります。

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