家庭菜園のコツ・苗の選び方・植え方・徹底解説!

初夏は家庭菜園の最盛期。
トマトやナス、キュウリなどの夏野菜の苗が園芸店やホームセンターにたくさん並びます。

野菜は「苗半作(なえはんさく)」と言われます。良い苗を手に入れることは、収穫量の半分を保証されたようなもの、という意味。苗選びは家庭菜園での重要なポイントです!
今回は、苗の選び方と正しい植え方をお伝えします。参考になればうれしいです。

家庭菜園のコツ・苗の選び方

良い苗を選ぶポイント

ポイント
・本葉が3~5枚
・茎が太く、節の間が短いもの

苗は、茎が太く節(ふし)と節の間が詰まっているもの、葉が濃い緑色の元気なものを選びます。節とは、葉が出ているところです。また、本葉が3~5枚ほどに育った苗が植えつけに適しています。

そうは言っても、いざ、たくさんの苗から元気そうなものを選ぶのは、なかなか難しいもの。私は、一つの苗を選んでは他のものに目移りしてしばし悩む、ということを繰り返しています。畑で植える時に、「なんか弱々しい苗を買っちゃったな」と反省することも。良い苗を見極めるには経験を積むのみ、と言えそうです。

一つ誰にでもできるポイントは、苗がたくさん出ている時に購入すること。苗植えに適した時期でなかったり、品薄だったりする時は避けたいところです。時々お店をのぞいて入荷の様子をチェックする、お店の人に入荷状況を聞いてみるなどして、ベストなタイミングで苗を買いましょう。

苗の選び方については、>>こちらも参考にしてください。
【保存版】家庭菜園のコツ・失敗しない苗(なえ)の選び方・種類とは?徹底解説

家庭菜園のコツ・苗の植え方

ポイント
・根が崩れないようにポットから苗を抜く
・植えたらしっかり土寄せをする
・たっぷり水をあげる

良い苗を選んだら、正しい方法で苗を植えていきましょう。手順は以下になります。
・レイアウトする
・穴を掘る
・植え付ける
・土寄せと水やり
・ネットで防虫

レイアウトする

畝(うね)に苗をおいて、レイアウトをします。それぞれの野菜には、適した間隔があるので、本などで確認しましょう。ほとんどの野菜は30~40㎝ほどあければ十分です。ただ、ブロッコリーは葉っぱが横に大きく広がるので、もう少し広めがよいかもしれません。昔、ブロッコリーの隣にレタスを植えたのですが、葉っぱの陰になって育ちがよくありませんでした。

カボチャやスイカなど、横に伸びて広がる野菜は、一番端の畝に植えた方が管理がしやすいです。わが家の市民農園では、隣の畑や道ばたに進出しないように、柵を作っている方もいます。私は去年、ツルムラサキを1株植えたのですが、これが入道ダコのように上に横にと伸びて驚きました。ツルムラサキは、長い間つやのある青々とした葉が収穫できるので、お好きな方は植えてみてはいかがでしょう。畑の端がおすすめです。

苗を畑に置いてレイアウトをします

穴を掘る

ポットより一回り大きい穴を掘ります。「このくらいの大きさかな」と感覚を頼りに掘ると、穴が大きすぎたり、小さすぎたりすることがあるので要注意。苗を土から取り出してまた植えるのは、根を傷める原因になるので避けたいところです。大きさが分かりにくかったら、一度ポットごと埋めてみましょう。

ポットより一回り大 きな穴を掘る

植え付ける

土を崩さないように、ポットからていねいに苗を抜きます。ポットの底に穴があいているので、そこから指で押すとうまく外せます。この時、根を切らないように気をつけましょう。根を傷めると植えた後の育ちが悪いことがあります。

ただ、苗によっては、ポットから出したとたんに土が崩れてしまうものもあります。「あっ!しまった」と思いながら急いで土に埋めることが何度もありました。それでも、まずまず育ちますので、あまり神経質にならずに楽しんで作業しましょう!

苗の土が崩れないようにそっと抜きます

白い部分が根っこ。傷つけないように気をつけます

土寄せと水やり

植え付けた後は、まわりの土を寄せ、株元を手のひらで軽く押さえて固定させます。苗の土と畑の土をなじませるために、株のまわりに水をあげます。苗がぐらぐらせずに土に根づくまでは、葉がしおれない程度に水やりをします。植えた時は、株元から少し離れたところに、肥料もまいておきます。株に近すぎると、根が傷むので気をつけます。

株元に土を寄せて手で押さえます

水をたっぷりあげて土をなじませます

ところで、どんな肥料を使ったらよいのでしょうか?わが家の近くの園芸店のおばちゃんは、「夏野菜は鶏ふんや油かすをやったらあかんで!」と怖い顔で言います。鶏ふんや油かすには窒素が多く含まれていて、葉っぱを茂らせる効果があります。トマトやキュウリなどの実のなる野菜は、葉が茂り過ぎると実に栄養がいかず、育ちが悪くなることがあります。というわけで、鶏ふんなどは避けたほうがよい、ということです。

私は市販の有機肥料と牛ふんを使っていますが、いろいろな種類があるので、人に聞いたり、本で確かめたりして、自分の畑にあった適切なものを選ぶことをおすすめします。

↑いろいろな肥料があるので、自分の畑にあったものを選びましょう

野菜のくずや米ぬかなどで、「ぼかし」という肥料を作って使っている人もいます。農家のおじさんは「それはそれは甘い野菜ができるよ」と目を細めておっしゃいます。ぼかしは、自然の素材だけでできている素晴らしい肥料。ただ、わが家には作るスペースがないので、残念ながら使ったことがありません。

↑市販のボカシもあります

ネットで防虫

夏野菜を植える頃は、虫が元気に活動を始める時期。キュウリはウリバエの大好物。モンシロチョウの幼虫は葉野菜が好き。「蝶々が飛んでいたら卵を産みつけていると思え」と言われています。苗を植えたらネットを張っておくと防虫効果があるので、おすすめです。

ただ、ネットも万全ではありません。虫を見つけたら、その都度対応することが大切です。私は、アオムシや毛虫は、シャベルですくって遠くに連れて行きます(つぶすのは怖い)。アブラムシは、シャベルでこそげて落とします。これから暑くなる季節、畑では虫との攻防が繰り広げられます。

ネットは防虫と防寒の効果があります

苗を上手に植えて元気な野菜を育てましょう

野菜を元気に育てるポイントは、「良い苗を選ぶこと」と「上手に植えること」。植えた苗がすくすくと育っていく様子を見るのは、本当にうれしいものです。ぜひ、苗植えのコツをおさえて野菜づくりにトライしてください!

初心者にオススメの野菜の作り方はこちらも参考にしてくださいね。

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