家庭菜園をはじめたいけど、道具は何をそろえればいいの?と、とまどう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本やインターネットなどで調べると、家庭菜園用の道具がずらりと出てきます。でも、始めからあれこれそろえるのは大変ですし、お金もかかります。
今回は、ビギナーさんがそろえておきたい、基本的な道具をご紹介します。これだけあれは、家庭菜園をはじめられます。ぜひ参考にしてください。
家庭菜園のコツ・道具の選び方・使い方
家庭菜園のコツ・ビギナーさんがそろえたい基本の道具
以下は基本の道具と使い方です。
道具 | 使い方 |
クワ | 土をたがやしたり、畝(うね)作ったする。最も出番の多い農具 |
スコップ | 土を掘り返したり、たがやしたりする |
シャベル(移植ゴテ) | 長さ30センチほどのスコップ。苗を植えたり、移し替えたりする |
ジョウロ | 水やりにかかせない道具 |
園芸用バサミ | 野菜の収穫や、枝きり、肥料の袋を開ける時に使う |
作業用手袋 | 手荒れやケガを防ぐ |
日よけ帽子 | 日焼けや熱中症を防ぐ |
それぞれの道具の特徴と選ぶポイントをみていきましょう。どれもホームセンターや園芸店、通信販売などで手に入ります。
【クワ】
家庭菜園で一番活躍してくれる道具です。土づくり、畝(うね:野菜を植える盛り土)づくり、雑草とりなど、さまざまな作業に使えます。
刃が平らな「平(ひら)グワ」と、フォークのように別れている「備中(びっちゅう)グワ」があります。この2種類があると便利です。平グワで土をたがやして、備中クワでさらに細かく砕きます。
刃の長さが20~30cm、柄と刃の角度が約60度くらい、柄の長さは1メートル前後のタイプのクワが使いやすいです。
できればお店で、使い勝手を確かめてみましょう。持ってみて、やや重く感じるくらいのクワがおすすめです。重さは、1~1.4kgのものが主流です。軽すぎるとたがやす時に力が入ってしまい、重すぎると振り上げる作業が難しくなります。
平グワ
備中グワ
やや重みを感じるくらいのクワがベター
【スコップ】
土を掘ったり、深くたがやしたりする時に使います。「剣(けん)スコップ」と呼ばれる、先がとがっているものがおすすめです。固い土を深く掘るのは、かなりの重労働。丈夫で重すぎないスコップが理想的です。ステンレス製のものは、スチール製に比べて値段が高めですが、さびないので手入れが楽です。
【シャベル(移植ゴテ)】
種まきや苗の植えつけ、雑草とりなど、いろいろな作業に使えます。野菜についている青虫などの害虫をすくって退散させる、などの場合にもシャベルが活躍。小さな菜園なら、クワやスコップの代わりになる優れものです。
【ジョウロ】
種まきから収穫まで、水やりは大事な作業です。ジョウロの先がシャワー状になっている「ハスクチ」がついているものがおすすめです。ハスクチがないタイプは、水が勢いよく出て、タネや苗が流れてしまうことがあります。
家庭菜園では、6L~10L程度が使いやすい大きさです。容量がたっぷりあれば、何度も水を汲みにいかなくて便利ですが、その分重くなるので、ご自身の力加減で選んでください。
【園芸用バサミ】
ハサミは家庭菜園のマストアイテム。野菜の収穫や枝の切断だけでなく、肥料の袋や野菜の枝をくくるひもを切る時など、いろいろな場面で使います。
おすすめは、刃先がしっかりして、固い枝でも切ることができる園芸用バサミです。使う頻度が高いので、ステンレス製などさびにくいものを選び、使ったら水分をしっかり拭き取って保管します。
【日よけ帽子】
家庭菜園では、日中の数時間を畑で過ごします。特に夏場は日差しがきついので、熱中症を予防するためにも帽子は欠かせません。シミが気になる方は、日焼けも防ぎたいですね!
農作業でおすすめの帽子は、つばが広く首まで覆われているタイプです。農家さん用の実用的なものから、ガーデニング用のおしゃれな帽子まで、いろいろあります。あれこれ探してみるのも楽しいもの。お気に入りの帽子を見つけて、畑仕事のモチベーションをアップしてください。
【手袋】
野菜づくりでは、土をさわる、野菜を水で洗う、雑草を抜く、虫を取り除く、などの作業があります。手荒れが気になる人は、手袋を使うことをおすすめします。土をさわる作業にはガーデニング用の手袋、野菜を洗うときはビニール製の手袋、いも掘りなどの野菜の収穫には軍手など、用途に合わせて使うと便利です。
以上が、野菜づくりに必要な基本的な道具です。
ちなみに、ご紹介した道具をそろえると、いくらかかるでしょうか(税込・Amazon)。
・平グワ: 751円
・備中グワ: 1348円
・スコップ: 749円
・シャベル: 756円
・ジョウロ: 821円
・園芸用ハサミ: 1950円
・帽子: 1370円
・手袋: 260円
しめて、8005円也。
まずまずの出費になりますね。できるだけ、手頃な値段で使いやすい道具を選んでください。
家庭菜園のコツ・あると便利な道具・選び方・使い方
野菜が育ってくると、基本的な道具のほかに、「あったら便利だな」と思う道具がいろいろ出てきます。
以下は、すぐには必要ないけれど「あると心強い」道具です。参考にしてください!
道具 | 使い方 |
ひも | 茎を支柱に結んで固定する |
マルチシート | 防寒や除草のために土にかぶせる |
防虫ネット | 虫除けに使う |
支柱 | ナスやトマトなど、上に伸びる野菜を固定する |
ピン・杭 | マルチシートや防虫ネットを土に固定する |
長靴 | ぬかるんだ畑で作業する時に便利 |
【ひも】
ビニール製のものが主流です。ナチュラル派には自然素材の麻のひもが人気です。
【マルチシート】
ビニール素材などでできた、土にかぶせるシート。防寒や防虫、除草など、いろいろな目的で使います。ビニールシートの代わりに、ワラやもみ殻など、自然の素材を土にかぶせる方法もあります。
ビニール製のシートの代わりに、ワラやもみ殻を使う人もいます
【防虫ネット】
野菜を虫から守るために、欠かせないアイテム。対応する害虫によって、目の細かさが変わってきます。目が細かいほど虫をよけられますが、あまり細かいと通気性が悪くなるので注意が必要です。一般に、0.6~1.0mmほどの目のものが使いやすいでしょう。
【支柱】
キュウリやトマトなど、上に伸びて実のなる野菜や、エンドウマメなどのつる性の野菜は、支柱に茎を結びつけて固定します。
【ピン・杭】
マルチシートや防虫ネットを土に固定するために使います。プラスチック製や金属製のものなど、いろいろな種類があります。石を拾ってきて重しにする、というナチュラルな方法もあります。
石を重しにしにするナチュラル派も
【長靴】
最近はおしゃれでかっこいい長靴もあります。お気に入りのアイテムがあると、野菜づくりがさらに楽しい時間になります!
基本的な道具をそろえて家庭菜園にトライしましょう
野菜づくりをはじめる時は、まずは基本的な道具をそろえれば大丈夫です。その後、少しずつ必要な道具を足していきましょう。家庭菜園の仲間や先輩と、どんな道具がおすすめか、情報交換するのも楽しいものです。
「野菜づくりはお金がかかるなあ」と思いましたか?
確かに、はじめはそれなりに出費があります。でも、野菜を育てる楽しみ、土にふれる気持ち良さ、四季を感じられる幸せなど、コストに勝る楽しみがあります。
最小限の道具で大丈夫!ぜひ、野菜づくりにトライしてください。
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