家庭菜園・ミニトマトの特徴・育て方・栽培方法

真っ赤な実が美しいミニトマト。
とれたてのトマトをほおばると、さわやかな甘みが口一杯に広がり、どんなごちそうよりもおいしいです。

コツをおさえれば、比較的簡単に育てられるので、家庭菜園ビギナーさんにおすすめの野菜です。

家庭菜園・ミニトマトの特徴・栽培時期

ミニトマトの特徴

南米アンデス生まれで、ナス科の野菜です。日本では唐柿(とうし)、赤茄子(あかなす)、珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)などの呼び方もあります。イメージが浮かんできそうな名前ですね。

ビタミンCとカリウムが多く、食養では体を冷やす野菜と考えられています。暑い夏の季節にぴったりの食材です。

ミニトマトの栽培時期

【苗の植えつけ】4月〜5月
【収穫】7月〜8月

ミニトマトの土づくり・育て方・収穫方法・コツ

トマトは同じ場所に続けて植えると、生育が悪くなる「連作障害」を引き起こしやすい野菜です。
トマトだけでなく、同じナス科の野菜(ナス、ピーマン、ジャガイモなど)を植えた場所には、4〜5年は植えないようにします。

水はけの良い土地でよく育つので、あまり水をあげすぎないように気をつけます。葉が茂ってきたら、余分な枝を切って風通しを良くします。

ポイント
・一度作った場所では、4〜5年は作らない
・水はけのよい環境をつくる

連作障害については>>こちらも参考にしてくださいね。
【保存版】家庭菜園のコツ・連作障害とは?原因・対策・徹底解説

土作り

タネまきの2週間ほど前によく耕しておきます。
畝(うね)幅は80cmほどに作り、 水はけの悪い場所では、畝を少し高め(10cm以上)にします

実がなる前に肥料をあげ過ぎると、葉ばかり茂って実が育たなくなることがあります。
肥料は、効き目の穏やかな牛ふんやボカシ肥などがおすすめです。量は袋に書いてある目安を参考に、控えめにします。

苗の植えつけ

遅霜の心配がなくなる5月の初めが苗の植えつけ時。園芸店などにもたくさんの苗が並びます。
良い苗を選ぶポイントは以下になります。

・本葉が7〜8枚ついている
・葉が緑で元気
・節(ふし)と節の間が短い

節とは葉が伸びている場所です。節と節の間が長い苗は、元気に育たない場合があるので注意します。
また、本葉が7枚以上ついていると、つぼみをつける準備が整っていると判断できます。

いよいよ植えつけです。

まず畑に苗のポットより一回り大きい穴を掘ります。
ポットから苗を出す時に土が崩れると、根を傷めることがあるので注意します。苗と苗の間隔は40〜50cmくらい。植えたら両手のひらで根元を軽くおさえ、たっぷり水をあげましょう。

苗の土を崩さないようにポットから出す

苗の元を軽く手で押さえる

支柱立て

 

支柱を打ち付ける道具があると便利

苗を植えたら、風で倒されないように1株に1本ずつ支柱を立てます。

支柱の長さは1.5〜2m、あまり細すぎないものがおすすめです。支柱を打ち付けるために金槌があると便利ですが、石でも代用可能。身の回りのものを工夫して使いましょう。

支柱を立てたら茎をひもで固定します。
茎は太く成長するのでゆるめに結ぶのがコツ。ひもを「8の字」に結ぶと、茎が動きやすくかつ支柱にしっかりと固定できます。

支柱は横一列に立て、横棒を渡すと安定します(直立型)。この他、二本の支柱を交差させる「合掌型」という方法もあります。

横棒を通したり高い支柱を立てたりする作業は、慣れないうちは1人ではちょっと大変かもしれません。ご家族や知り合いを誘ってわいわい作業するのもおすすめです。

ひもはゆるめに締める

 

直立型:横一列に支柱を立てて横棒で補強する

合掌型:2本の支柱を平行に立て上で交差させる

トマトは生長中に雨が多いと、病気になりやすいと言われています。

日本では、ちょうど梅雨の時期が成長の時期と重なります。
私が借りている市民農園では、苗の上にビニールカバーをして雨よけをしている方もいます。ちょっとした小屋のようで、「上手に作っているなあ」と感心しますよ。
作り手の熱心さや野菜に対する愛情を感じますよね。

私は雨はあまり気にせず、オープンで育てています。
菜園を始めて3年目ですが、毎年まずまずの育ち具合。あまり神経質にならなくても良さそうです。

U字型の支柱にカバーをかけると雨よけになる

芽かき

成長するにつれ、本葉の付け根からわき芽が伸びてくるので、小さなうちに摘み取ります(芽かき)。これで中心の茎が大きく伸びるようになります。
わき芽はすべて摘み取ります。

大きめのわき芽を植えると、苗となって育ってくるそうです。
私は植えたことがないのですが、興味のある方はトライしてはいかがでしょう。

追肥

花が咲いて実がつき始めた頃に、肥料を追加します。

広がった葉の下あたりにまくと、土の中で張り出した根が栄養を吸収しやすくなります。ただし肥料が多すぎると、葉や茎ばかりに栄養がいき、実のつき方が悪くなるので注意します。

実がつき始めて大きくなってきたら、根元に土を寄せて安定させます。余分な葉は切って風通しを良くしておきます。病気や虫の被害をおさえる効果があります。

水はどのくらいあげたらいいの?

野菜作りの本を読むと、トマトの水やりの方法にはいろいろな説明があります。

・実がなるまではたっぷり。実がなってからはあげない
・土が乾いたらその都度水をあげる
・水やりは植えつけのときだけでよい

どれが正しいのでしょうか? きっと、どれも正しいのだと思います。野菜の栽培方法は、その土地の気候、土の状態、使う肥料などで変わってきます。いろいろな情報を参考に、自分なりに試して一番いい方法を探す、というのが家庭菜園の難しいところであり、楽しいところでもあります。

私は、水は実がなるまであげて、その後は原則あげないようにしています。トマトはもともと乾燥地帯の野菜であるし、水をあげ過ぎると水っぽく、ぼやけた味になるような気がします。真夏の灼熱の太陽で砂漠のように土が干上がったような場合だけ、水をあげています。

摘芯(てきしん)

先端が支柱ほどの高さになったら、先端を摘んで成長を止めます(摘芯)。

この時、一番上の花からさらに上の葉を2〜3枚残すのがポイントです。摘芯することで、実に栄養が行きおいしいトマトができます。

と、説明している私ですが、摘芯をしたことがありません。大雑把です。摘芯をしなくても、本当にたくさん実がなり、例外なくおいしいです。でも、昔からの農家さんの知恵なので、今年は摘芯をしてみようと思います。どんな味になるか楽しみです。

収穫

7月の上旬くらいから収穫できるようになります。

赤く熟れて、さわるとぽろっと採れるものが、食べごろです。その場で食べてみてください。本当に甘くておいしいですよ。
一度にたくさん採れるので、わが家ではどんぶりに盛っておやつ代わりにいただいています。

夏の終わり頃になると、実が赤くならずにオレンジ色のままになってきます。
「オレンジ色でも、食べられるよね」と自分に言い聞かせて収穫を続けます。もうあまり甘くありません。

でも毎年、実が固くなり味がしなくなるまでわが家の収穫は続きます。
長い間、楽しませてくれるミニトマト。別れるのが名残惜しくなります。

家庭菜園・ミニトマトづくりにトライしましょう

翡翠(ひすい)色から真紅に変わるトマトの実。育っていく過程を眺めるのも楽しいものです。サラダやお弁当、付け合わせにと、毎日食卓で大活躍すること間違いなし!ぜひ作ってみてください。

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ビギナーさんが手軽に家庭菜園をはじめられる農園もあります。

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